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  • 吉田 翠

短歌

最終更新: 2019年11月17日




幕開けは雷神様の沙汰しだい めでたき青祭り香の空

おさな子が首からさげた虫の籠 遠い記憶はひまわりの路


さんざめく光の束とふうせんかずら やすめやすめの打ち水が涼


カランコロン転がり踊るガラス玉 なにを笑うかひえひえラムネ


鰻屋にきょうは丑の日とかかげさせ したり顔する江戸の奇天烈


夏の夜に気高くひびく花絵巻 刹那の命一会大輪


宵待ちて灯るあかりの儚きを

知る人の背に無為の月影


仄明く忍ぶあかりか前結び

ひと夜の艶と知りつつもなお


かならずや子らのこころに根付かんと 綿毛になりてやわ風を待つ


母となる子を案じては空仰ぎ 無事身ふたつにとただそればかり


乳飲み子を抱き寄せる腕迷い無く 我が子の顔に母の面差し


辛かろうその背にあてた掌の 見えずとも知る命咲く花


桜まう宵のみやびにほだされて

言葉散らさず一献の酒


一瞬の夢を背負って花火咲く はかなくは夢きえてこそ夢


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